アメブロ時代

★あの人の言葉は★

しあわせの咲く場所。-091117_0230~02.jpg

『引っ越しをしよう。』

大学卒業と同時に
新しい変化を求めて新居を探し回った。

家賃・環境・仕事・夢のこと…

最初は期待しかなかったのに、
数々の不安が巡り続けるようになって
一人きりで
何日探しても見つからなくて
夜になって

おまけに雨まで降り出して…
傘もない。

気がついたら
ある不動産屋さんの前に立っていた。

ダウンのフードを被ったまま
何分立っていたんだろう。

勇気を出して入ってみた。

小さな個人経営の不動産。
40代くらいの男性。

彼に住みたい家のこと、今まで下見をしたアパートやマンションのこと、夢のことも、全部話していた。

普通はさ、うちにいいアパートあるよ、とか言うと思うんだ。

『こんなトコロじゃダメだよ』

…彼はそう言ったの。

『本気で歌手になりたいのなら、家が多少汚くても山手線内に住まなきゃダメ。』

『遠くてもキレイな所なんて言ってたら、何のために田舎から出てきたのかわからないでしょ?』

『充実した自宅での暮らしを求めるより、外に出て活動しやすい場所へ行かなくちゃ!』

…突き刺された気がした。

山手線内なんて見つかるワケがないと、
最初から諦めていた自分が恥ずかしくなった。

あたしの夢は、歌手になること。
好きなことを仕事にして生きること。

…もういてもたっても居られなくて、
家に帰ったらさっそく調べようと意気込んだ。

彼は名刺をくれた。
使うことはないかもしれないけど、
と言いながら。

『あなたは成功すると思うよ。』

最後に言ってくれたこの言葉は
一生忘れない。

夢を叶えて
会いに行こう。
ひとつ成長した自分の姿で
お礼を言うんだ。

★南 咲希★